《interview》嵯峨美術大学(および嵯峨美術短期大学) 学長 : 森本 武

まぁそういう・・・なんていうか価値観の多様性というか・・・そういう考え方みたいなのを小学生からの学校生活で教えて欲しかったですね。

でも気づく時期っていうのは、人は皆違うでしょ?学校がいつでも、必ずしも役に立つ場所じゃない。それと学校で学んだことが効いてくるっていうのは・・・10年後に効いてくる話もあるかもしれんしな。当時は分かってなくても卒業して、何かの出来事があった時に初めて分かったりする・・っていうのもありえるやろ?

 

そうですね。

だから教育っていうのはすぐ効くっていうものとちゃう。腹減ったから飯喰うってもんとは違う。おまけに、ましてや大学なんて特にそうやわな。専門学校やったらパソコンやりたい人はパソコンの技術があったらいいから、覚えたら即仕事場に持っていくという・・・(大学は)そんなんとちゃうわな。「人間とは何じゃ?」とかを学んでも、すぐ役立ちそうにない。でも、どっか深いところで役に立ってるんですよ。芸術の勉強なんて特にそうやしね。

 

深いところで・・・役に立ってたら良いなぁ。

もともと、人には1人1人個性があって・・・例えたら違う色合いの人間やんか。それと学んだ事とか経験が掛け合わされた時に、結果混ぜ合わされた色も変わる。だから同じ経験しても人によって違うやんか?

 

そうですね。

例えば、短気な人はすぐ腹たって仕事をすぐ辞める。気の長い人はちょっとぐらい嫌な事があっても我慢強い、という。まぁほんまに我慢強いのがいつでも良いのかというと、そうでもないねんけど。

 

森本先生、それはよく言ってますね(笑)。

ある意味では、我慢強い人は、飛躍的に進歩するのを恐れてる場合もあるよね。おだやかな人とか物分かりが良い人は、人から嫌われへんし、悪くは無いんやけど何か「それだけ」みたいなところがある。

 

ありますね。頭の中にすぐ浮かびました(笑)。

浮かぶ人おったんか。まぁ(その人は)無難に生きてるいうことやな。寿命を全うするいうこっちゃな (笑)。

 

いやぁ、まぁめちゃくちゃ良い人なんですけどね。

僕の人生観としては、人間1人1人与えられたミッションがあるわけや。自分はあれがどうしてもやりたい、と思ったらとにかくまずやったらええと思う。それが危険な事であっても、金儲けにはならなくても、評判落とすだけかもしれへんけど・・・。どうしてもやりたいと思ったらね。泥棒とか人殺しは別やけど(笑)。

 

でも、別にリスクを恐れてなくても何かしらの理由ですぐ環境を変えられず、価値観の違う人と仕事をしなければならない人が世の中には居ると思うんですよね・・・。

そういうケースで僕が言えることがあるとすれば、価値観の違う人間と一緒に仕事するっていうのは、たしかにイライラするけど、反対に良い点は何かと言うと、自分の考えがハッキリ分かるということやね。

 

おお!なるほど。

あいつと俺は違うっていうのが鮮明になってくる。それは凄いええことやから。むしろ最初から1人で始めたり、気の合う奴と仕事をしていたら、自分の考えがどんなもんかも分からへん。

 

そうか・・・そう思うとどんな環境でも学べることはありますね。

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