《interview》嵯峨美術大学(および嵯峨美術短期大学) 学長 : 森本 武

そんな人が今先生やってるっていうのがおもしろいですね (笑)。

なのでまぁ、先生っていうものを最初から目指してなったわけではない。天文学者になりたかったからね。もう小学3年生、4年生くらいから星ばっかり観てたからね。

 

何かおしゃれですね(笑)。

将来は天文学者になって天文台で一生暮らそうと思ってたから。ほな、家いらんやろ?まぁ、それは子どもなりの考えやったけど。

 

ですね(笑)。

天文学者になるって、どういう事か細かいことは分からへんけど、なんせ天文台に住みたいと思ってたから。

 

生活スタイルの話ですね(笑)。

そうそう(笑)。普通の家におるより天文台の方がええと思って。そういう風に思ってたから全然先生になりたいって言うのはなかったな。その後にだんだん芸術の方に行くんやけど。

 

その間に何かあったんですか?

小学校5年生6年生を担任してもらった先生と、最初はめっちゃくちゃぶつかってねぇ・・・。「お前みたいな人間はあかん!」とか、人前でも平気で言われて。きつい女の先生でね。でも卒業前にはその人とめちゃくちゃ仲良くなって。

 

へぇー。

その先生は一方では芸術に関心を持ってたんですよ。で、僕はめちゃくちゃ言われてたけど、(僕が)創るものはめちゃくちゃおもしろいと絶賛してくれた。他の面ではケチョンケチョンやったけど。その辺で気が合って。その後、中学・高校〜美術大学と行ったけども、長年、亡くなるまでその先生とは付き合いがあったからね。

 

恩師って感じですね。

僕が初めて「先生」という名の職業を持った人の中で信用できると思った人やったからね。

 

その後はそういう先生はいなかったですか?

まぁ・・・あんまりいなかったね。そう言うたら(今まで)担当してもらった先生に怒られるけど。

 

中学生の時とかはどんな感じでした?

よくある担任の先生が日記みたいな、最近思ってることとかを毎週1回ノートに書いて回収して、先生がコメント付けて返すっていう、まぁどこの学校でもそういうの好きな先生がやってるやんか。

 

あぁ、やってますね。・・・たぶん。

それで中学2年の時に国語の先生がそれに物凄い力を入れてやっててねぇ。その先生に「君、凄いこと考えてる人やなぁ」って僕のノートに驚いてくれた。こっちも驚いたけど(笑)。

 

一体どんなスケールの大きな事書いたんですか?

いや、スケール大きいことなんか書いてへんよ。「人間」について。社会とか、人間は何でこんなんになってるのか?とか、そういう事を自分の思ってるままに書いてたんやけど。そんで、何かえらい先生の信用を得てしまってね。

 

選ぶトピックが中学生らしくないと思いますけどね(笑)。

もしかしてそれが(詩を書くようになった)きっかけかもしれへんね、今思えば。それまで「書く」っていう事を本気でやってなかったんですよ。ところが、その先生が中学2年生の頃に「書け!書け!」と要求されたから思いっきり書いたら「凄いこと考えてるな、お前は」ってビックリしたわけやから。こっちとしては「え?そんなもんかな?皆こうやって考えとんちゃうかな」と。なんかそこでちょっとだけ書くことの意味が分かった気がして。こういう風に書いて人に伝わる事があるんやな、と。

 

へぇ。それまでは小説とか読んでなかったんですか?

本好きの友達が多かったけど、僕自身は天文学が好きで星ばっかり観てたから。理系な本を読んでたんやね。

 

「宇宙について」とか?

そうそう。天体観測の方法や宇宙の始まりの理論とか。だから文学・・・小説とかは読んでなかったんですよ。

 

予想以上に難しそうな本読んでますね(笑)。

だから、数学とか(の知識)は割と進んでたんやね。学校と関係なく自分でどんどんやってたから。

 

僕、本当に数学苦手なんで式見るだけで気持ち悪くなるんですけど・・・。

僕だってそういうのは好きやないけどね、観測の為に必要な事があるんや。例えば今やったらデジタルの時計って正確やけど、当時は正確な時間を知る為に、持ってる時計がどういう誤差のカーブを描くか?っていうことをまず調べなあかんかったんや。正確な時間を知る為には自分の持ってる時計の誤差の癖をグラフに残しといて、それで例えばある星を発見したとする。これはコンマ02秒進んでる時のポイントやから、それを引かなあかんとか。

 

なるほど・・・全然分からないんでもういいです(笑)。

分からんか(笑)。正確な時間を知る為だけにもそういった知識が必要やったわけや。そんなん学校の数学の授業で出てこえへんけど、実用的やねん。例えば、北を正確に知ろうと思ったら大変な仕事や。まぁ今の色んなガジェット(小道具)が発達しとるからなぁ。

 

今はスマホ無いだけでパニックですからね、皆。地図買っても読み方分からん人多いんじゃないですかね(笑)。

ある意味そうやって何もかも与えられてしまってるやんか。昔は何も無いってところで「どうするか?」と。

 

考える必要というか、覚える必要すら無いですもんね。今は。

今ケータイ1つに全て情報があるわな。だから計算もせんでええもんな?

 

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