《interview》GREENJAM代表 : 大原 智

-やっぱり話を聞いても、中止は仕方が無かったような気がするんですが・・・。

でもね、暴風とか警報レベルやったらしゃあないっすけど、たとえ天気予報が1mmの雨って言ってたとしても「豪雨になるかもしれへん」っていうのを想定してたら、それなりの準備ができてたと思うっすね。やっぱり、豪雨の想定ができてなかった僕が悪いと思います。

 

-全国各地に大規模な野外イベントってたくさんあると思うんですけど、例えばそういった他のイベントって雨に備えて屋内の会場押さえたりしてるんですかね?

いや、押さえてないです。絶対押さえてないですね。野外フェスは再現不可能なんで。アーティストのブッキングがまず無理なんで。だから振替日を作ってるフェスも無いと思います。

 

-イベントのカテゴリの中でも野外イベントって更に難易度が高いんですね。

リスクはめちゃくちゃ大きいですね。初期衝動ではじめたんで、(天候のリスクとか)そういうのは後からどんどん実感しましたね 笑。今年のITAMI GREENJAMは豪雨でも開催しようと思ってます。去年集めた資金の半分は協賛金なんですけど「返さなくても良いよ」って言ってくれたところも多くて・・・じゃあやっぱり、(そういう人たちの気持ちを)無駄にはできないじゃないですか。これで、同じ状況で今年も中止にしてしまったら意味ないな・・と。勿論、雨降らんといてほしいですけど。

 

イベント初、2days開催となるITAMI GREENJAM2017

 

-今年のITAMI GREENJAMは今までと違って2日間開催ですけど、それは去年の分も含めてってことですか?

そうです。おかげさまで学びました、と。これで雨が降っても開催できますってとこを見せなあかんと思ってますし、昨年分も含めての倍の恩返しがしたい。前回中止なった次の日にはスタッフ間で「来年もやろう」って言ってましたね。あ・・・ちなみに僕、あれから天気の予想図の見方めっちゃ詳しくなりました 笑。

 

-笑。今後もITAMI GREENJAMというイベントは継続的にやっていくんですか?

続けたいっすけど・・・う〜ん・・・「続けて行くんですか?」と言われたら「続けたい!」としか言えなくて。僕らだけじゃできないですし。興行フェスやったら僕らがやりたくて赤字になろうが黒字になろうが、開催場所探して制作進めていけば別に形にはできるとは思うんですけど・・・。でもウチのフェスは昆陽池公園でやる無料フェスっていうのが前提なので、「また行きたい」と思ってくれる来場者の方と、「また出店したい」と思ってくれる出店者さんと、「市民の人のために」と思ってバックアップしてくれる行政とか、それに僕ら主催者も含めて、本当に色んな役割の人達全てが成り立たないとできないんで。

 

-逆に言うと、そういった人たちががっちり手を取り合うことができたから開催できてるって事ですよね。凄いなぁ・・・。

だから僕ら主催者側は、今挙げた各役割の人たちが「またやって欲しい!」と思ってもらえるように、毎年イベントを更新していかなあかんなって思ってます。だから・・・ずっと手は抜けないですよね 笑。

 

-掘り返して申し訳ないですけど、それに加えて天気に左右されるリスクもありますし・・・来場者にもどれだけ大変かっていうのを分かってくれよ!って・・・全然イベントに関係ない僕は勝手に思いました。

僕はこのフェスを通して、そういった感覚に関してはアンテナ張って欲しいなって思ってるんですよ。それは俺ら大変な事やってるんやで!っていう意味ではなくて・・・。無料で、それも伊丹っていう街(の昆陽池公園)で「なんかフェスやってるらしいで」って言うたら、たぶん初めて来られる方は今年僕らがやるような事は絶対誰も想定してないと思うんすよ。「ちょっとした街の市民イベント」って感覚で来ると思うんすけど、僕らはマジのフェスをやってると自負してるんで。で、何でこんな事が無料できるか?っていうとこにアンテナ張って欲しいと思ってます。

 

-そうですよね・・・。言い方悪いですけど昆陽池公園なんて駅からバス乗って10分ぐらい掛かりますし、お世辞にも立地が良いとは思えないですもんね。

そうっすよ!

 

-当たり前の事ですけど、無料でやれるってことは周囲の協力があってはじめてできることですもんね。

だから僕は来場者も別に「お客さん」と思ってなくて。来場者も「ITAMI GREENJAM」っていうプロジェクトの一員なんですよ、と。だから主催者も来場者も出店者も伊丹市も全部横並びなんすよ。だから、お客さんとお店の人みたいな上下関係は違うと思ってて。勿論感謝はありますが、本当は「来て頂いてありがとうございます!」みたいなのはちょっとニュアンスが違うと思ってるんですよ。来場者は来場者の立場でどうイベントに携わるか?とか、各役割の人達がそれぞれ考えて頂いて。何か、「おもてなしされてる」って感覚にはなって欲しくないです。

 

-なるほど。

協賛金払え!って言ってるわけじゃないですけど・・・協賛頂くのも1つの表現だと思いますし、SNSでシェアボタンを押すことでも良いと思います。それで広告費削減できますよ。ゴミ持って帰って貰えたらゴミ処理費削減できます。だから、僕らは僕らの役割としてヤバいGREENJAMを全力で作ります。それで当日僕らも来場者・出店者も伊丹市職員もスタッフも皆楽しんで、来場者の人たちが「今年もおもしろかったわ!また力貸すから来年も頼むで~!」って言って、僕らが「おう!来年もヤバいのやるからまた頼むわ!ほな、お疲れ!」って帰るのがベストなんですよ。

 

-うんうん。

各々が各々の立場で、できることをやればベストな形でこれだけの空間が作れるよってことを分かって欲しいんですよ。僕は大袈裟に言うとITAMI GREENJAMが日本とか世界の縮図のような気がしてて。誰かが自身の立場で「自分としては何が出来るか?」って考える事に対して手を抜くから、その物事に関わる他の誰かに歪みが生じると思うんすよ。だから結局、ルールを作らなきゃいけなくなる、と僕は思ってるんですね。

 

-たしかに、そうですね。

この「ベストな形」の状態を保つのには、そこに関わる全ての人達が各々の立場で考えてしっかりやる事やればええだけやけど、やらない人やそこに気付けない人がいるから、結局その状態を保つためにルールが必要になるし警察が必要になるし・・・ってことになるじゃないですか。だからめちゃくちゃ深いことを言えば、それを成立させたい。世界では無理かもしれんけど、ITAMI GREENJAMにおいてはそれを成立させたい。日常的には僕達もそれを出来ていない事が勿論多々あるから、僕らにとってもITAMI GREENJAMは学びと気付きの場になっています。

 

-めちゃくちゃ感動しました。

だからクラウド・ファンディグやらないの?って毎年言われるんですけど、每年葛藤しながらもクラウド・ファンディングっていう1つのあからさまな応援システム、そういうあからさまな仕組みが無くても成り立つイベントにしたいんすよ。

 

-やってることはイベントですけど、国つくってるみたいですね。

ほんま、そうなんすよ。僕らは出店者さんみたいに料理つくられへんし、出店者さんは料理に自信あるから料理っていう形で携わるわけでしょ。僕はフェス作ることに対して自信があるからそういう立場でITAMI GREENJAMに関わるし、A.JAWS(ITAMI GREENJAMのトータルアートを担当するアーティスト)はアートで関わるし・・・うん、それだけやと思います。

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